【2026年】退職代行でボーナスはもらえる?支給日在籍要件と退職日の判定表

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もうすぐボーナスが出る時期に、辞めたい気持ちが固まってしまった。退職代行を使うと、そのボーナスはもらえなくなるのか。損をしたくなくて、連絡のタイミングを決めかねている人も多いと思います。

結論から書くと、ボーナスが出るかどうかは退職代行を使ったかどうかでは決まりません。会社に「支給日に在籍している人だけ」という決まりがあるか、そして退職日が支給日の前か後かで決まります。退職日は連絡した日から逆算できるので、先に計算しておけば損を避けやすくなります。

退職代行で ボーナスは出る?

先に結論だけ
  • ボーナスは法律で必ず払うと決められたものではない。就業規則などで決まった条件に従う
  • 「支給日に在籍している者に支給する」という決まりや慣行があれば、支給日より前に辞めた人は原則として受け取れない(大和銀行事件)
  • 辞める意思を伝えてから雇用が終わるまでは2週間(民法627条)。この日数を支給日から逆算して連絡日を決める
  • 会社と話し合って請求するなら、労働組合か弁護士。民間の退職代行は意思を伝えるところまで

ボーナスは「出して当然」のお金ではない

厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)の解説には、賞与は労基法その他の法律によって設けることが義務づけられているものではない、とはっきり書かれています。支給の有無も時期も対象者も、会社が就業規則などで決める部分です。

ただし、一度決まった賞与は賃金です。労働基準法11条は、賃金を「賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの」と定めています。

では、いつから請求できる権利になるのか。厚生労働省の「確かめよう労働条件」の裁判例のページによると、賞与の請求権が生まれるのは、算定基準や算定方法が定められて支給額が決まったときです。「会社の業績しだいで、その都度決める」としか書かれていない賞与は、金額が決まる前に辞めると請求しにくい性質があります。

支給日在籍要件とは。判例はどう見ているか

賞与の対象者を、支給日に在籍している人だけに限る取扱いのことです。福島県のQ&Aでは、この要件は就業規則や労働協約に書かれている場合のほか、確立した労使慣行になっている場合にも有効とされています。

厚生労働省の裁判例のページは、支給日または基準日に在籍する者だけに賞与を支給する取扱いは有効とされている、とまとめています。

大和銀行事件で何が争われたか

銀行は、就業規則を改める前から、支給日に在籍する者だけに賞与を払う慣行を続けていました。その後、労働組合の申し入れで、規則に「支給日に在籍している者」と明記します。

ある従業員は規則の改定後の5月末日に退職し、支給日に在籍していなかったため賞与をもらえず、支払いを求めて訴えました。地裁も高裁も請求を認めず、最高裁(昭和57年10月7日)も維持しています。判示の中心は、改定が慣行を明文にしたにすぎず、内容にも合理性があるという点です。

つまり「支給日の前に辞めた人には払わない」という決まりは、明文でも慣行でも、有効とされやすい扱いです。ここは退職代行を使うか自分で言うかとは関係ありません。

支給日在籍の有無と退職日で見る判定表

自分の会社の決まりを確かめて、次の表の行を探してください。退職日が支給日の前なのか後なのかが、列の分かれ目です。

会社の決まり 退職日が支給日の前 退職日が支給日以後
就業規則に「支給日に在籍している者に支給する」と書いてある 原則として支給されない(大和銀行事件) 対象になる。額は業績と評価で決まる
規則には書いていないが、支給日在籍者だけに払う慣行が確立している 慣行が認められれば支給されない(福島県Q&A) 対象になる
「算定対象期間に在籍した労働者に支給日に支給する」という書き方(モデル就業規則の型) 算定対象期間に在籍していれば対象になる余地がある。額と支給の可否は規則と会社の決定しだい 対象になる
支給の条件も金額の決め方も書かれておらず、その都度会社が決める 金額が決まる前なら請求の根拠が弱い(厚生労働省の裁判例ページ) 決定後であれば請求できる

表の読み方で間違えやすい3点

まず、2行目と3行目の違いです。モデル就業規則の第50条は「算定対象期間に在籍した労働者に、支給日に支給する」という書き方で、支給日に在籍していることを明記してはいません。ただし同じ条文の解説には、支給対象者を一定の日に在籍した者とする規定を設けられる、と書かれています。その日に在職しない人には支給しない扱いも可能とされています。会社がどちらの書き方をしているかは、条文を読んで確かめるしかありません。

次に、支給日に在籍していても必ず出るとは限りません。モデル第50条には、ただし書きがあります。会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由があれば、延期や不支給もあり得る、という内容です。

最後に、賞与の額は会社の業績と勤務成績を考慮して各人ごとに決まります(モデル第50条2項)。支給日在籍の条件を満たしても、満額が約束されるわけではありません。

連絡日から退職日を逆算する

民法627条は、期間の定めのない雇用では、申入れの日から2週間を経過すると雇用が終了すると定めています。退職代行が会社に連絡した日が、この「申入れの日」にあたります。

数え方は、民法140条で申入れの日そのものは算入しません。民法143条2項によると、週で期間を定めたときは最後の週の起算日に応当する日の前日に満了します。実務上は「連絡した日から2週間後の同じ曜日に雇用が終わる」と考えれば足ります。

会社へ連絡した日(例) 雇用が終わる日 支給日が12月10日の場合
11月19日 12月3日 支給日の前に終わる。在籍要件があれば対象外
11月26日 12月10日 支給日まで在籍する。当日の扱いは規則の書き方しだい
12月3日 12月17日 支給日に在籍している。対象になる

※日付は計算の例です。会社の実際の支給日と規則で置き換えてください。

支給日の当日に雇用が終わる形は、規則の書き方によって扱いが分かれることがあります。在籍の定めが気になるなら、支給日の翌日以降に雇用が終わるよう連絡の日を決めておくのが無難です。

会社から「それなら早めに辞めてくれ」と言われることもあります。退職日を前倒しする提案は、支給日との前後を確かめてから返事をしてください。即日で辞めたいときの扱いは「退職代行で即日退職はできる?」にまとめています。

2週間のあいだは有給と出勤で過ごす

雇用が終わるまでの2週間は、まだ会社に在籍している期間です。この間を残りの有給で過ごせるかは、有給の日数と会社の対応しだいです。有給消化のくわしい考え方は「退職代行で有給消化はできる?」にあります。

無断の欠勤を重ねる形は、懲戒の理由にされるおそれがあります。この点は「退職代行を使うと損害賠償や懲戒解雇になる?」で説明しました。

退職代行に相談している様子

辞め方によって支給日在籍要件の扱いは変わる

ここまでは自分から辞める場合の話です。会社の側から雇用が終わる場合は、判例や自治体の見解が分かれます。

雇用が終わる形 支給日在籍要件の扱い
自己都合退職 退職時期を自分で選べるため、要件が適用されるとした判例がある(福島県Q&A)
期間満了・定年・希望退職 福島県Q&Aは適用された判例を挙げる。広島県Q&Aは、定年なら在籍日数に応じた支給が妥当と考えると書いている
労働者に原因のある解雇 適用することに合理性があるとされる(福島県Q&A)
整理解雇など会社都合の解雇 退職時期を選べないため、適用は不合理とされる(福島県Q&A)
賞与を払いたくないための解雇 不支給が無効とされるだろうと書かれている(広島県Q&A)

※福島県労働委員会事務局と広島県の労働相談Q&Aから作りました。個別の事案で結論が変わることがあります。

退職代行を使って自分から辞める人は、一番上の行に当たります。広島県のQ&Aは、まだ退職していないなら退職日を賞与の支給日以後に変える手もある、と結んでいます。

退職代行を使うときに、先に確かめること

連絡の日を決める前に、次の4点を手元で確かめておくと、取りこぼしが減ります。

就業規則や賃金規程で探す4点
  • 賞与の章にある支給日と、算定対象期間の始まりと終わり
  • 支給の対象者の書き方(「支給日に在籍している者」か、「算定対象期間に在籍した者」か)
  • 不支給や延期になる場合の定め(業績の低下など)
  • 賞与の額の決め方(査定の基準、支給額の通知の時期)

規則が見つからないときは、賃金規程や給与規程として別冊になっていないかも探してください。それでも書かれていなければ、過去の支給日の実績と、同僚の扱いが手がかりになります。

請求の窓口は運営元で変わる

支給日前の退職で会社が「出さない」と言ってきたときに、金額や条件を会社と話し合えるのは、民間の退職代行ではありません。当サイトの記事に書いたとおり、民間企業は退職の意思を伝えることまでで、会社との交渉は非弁行為にあたるおそれがあります。

運営元 賞与に関してできること
民間企業 退職の意思を伝える。賞与の請求や話し合いはできない
労働組合 退職日などを会社と交渉できる。賞与の扱いを話し合う窓口になり得る
弁護士 会社との交渉や、訴訟への対応もできる

運営元ごとの違いは「労働組合の退職代行とは」と「民間企業の退職代行とは」にあります。同じように就業規則の条件で決まる退職金は「退職代行で退職金はもらえる?」を見てください。

請求できる期間は3年

払われなかった賞与を後から求めるときの期限です。労働基準法143条は、当分の間、同法115条の賃金(退職手当を除く)の請求権を3年間としています。

条文の本則は5年ですが、当分の間は3年で読みます。気づいた時点で、規則と支給の実績を記録に残しておいてください。

ボーナスの前後でよくある疑問

支給日を過ぎてから連絡すれば、全部もらえますか?

在籍要件を満たしていれば対象になります。ただし額は、会社の業績と本人の勤務成績で決まります。満額かどうかは規則と評価しだいです。

ボーナスをもらった直後に辞めると、返さなければいけませんか?

今回確認できた原典には、支給後に辞めたら返す義務があるという定めは見つかりませんでした。契約書や賃金規程に特別な書き方がないか、先に読んでおくのが確実です。

辞めると伝えたあとでも、評価は下がりませんか?

賞与の額は、会社の業績と勤務成績を考慮して決まります。意思を伝えたあとの評価がどう扱われるかは、規則と会社の運用によります。規則に査定の基準があれば、沿った評価かどうかを見比べる材料になります。

ボーナスの前後で動くときの、状況別のおすすめ

最後に、頼み先を状況ごとに並べます。

支給日に在籍できるので、意思を伝えるだけでいい人

退職日を支給日の後に置けて、会社ともめる気配がないなら、連絡だけで足ります。当サイトで見ている男の退職代行は、2026年9月時点で正社員・契約社員・派遣社員・公務員などが21,800円+組合費1,000円です。追加費用なし・全額返金保証と案内されています。

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支給日前に辞めざるを得ず、賞与の話し合いが要る人

会社に賞与の扱いを話し合ってほしいなら、労働組合か弁護士です。ガイア総合法律事務所は、2026年9月時点で25,300円・55,000円・77,000円の3プラン制。未払い給与・残業代の請求は成功報酬20〜30%(獲得できた場合のみ)とされています。賞与がここに入るかどうかは、申し込む前に公式サイトで確かめてください。

料金の比較は「退職代行の料金相場」に、ほかのサービスも含めたランキングは「退職代行おすすめ比較ランキング」にあります。

料金は2026年9月時点で各サービスの公式サイトを確認したものです。賞与の扱いは会社の就業規則と個別の事情で変わります。申し込む前に労働局や各社の公式サイトでも確かめてください。

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