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退職代行を使いたいけど、いくらかかるのか分からなくて踏み出せない。そういう相談はかなり多いです。
先に答えを書くと、2026年9月時点の相場は民間企業で1.5万〜3万円、労働組合で2万円前後、弁護士で2.5万〜8万円くらいです。ただ、いちばん安いところを選べば正解というわけでもありません。運営元によって「できること」が違うので、自分の状況に合わない安いサービスを選ぶと、あとから弁護士に頼み直して二重にお金を払うことにもなりかねないんです。

- 会社と揉めていない、辞めると伝えてもらうだけでいいなら民間企業で十分。いちばん安いのはネルサポの15,000円
- 有給消化や退職日の調整も頼みたいなら労働組合。2万円前後で交渉までしてもらえる
- 未払いの残業代を請求したい、損害賠償が心配なら弁護士。ガイアなら25,300円から
退職代行の料金相場は運営元で決まる
退職代行の料金は、運営しているのが弁護士・労働組合・民間企業のどれかでだいたい決まります。
帝国データバンクの調査(2025年10月公表)では、主要な事業者の最低料金の平均は29,410円でした。弁護士法人は約44,700円、民間経営は約22,500円で、およそ2倍の開きがあったそうです。
とはいえ、ここ1年で弁護士事務所が「意思を伝えるだけ」の安いプランを出すようになりました。今は弁護士でも2万円台から頼めるところがあります。昔のイメージほど差は大きくありません。
| 運営元 | 料金の目安 | 会社との交渉 | 未払い賃金などの請求 |
| 弁護士 | 2.5万円〜8万円程度 | ○ | ○ |
| 労働組合 | 2万円前後 | ○(団体交渉) | △ |
| 民間企業・行政書士 | 1.5万円〜3万円程度 | × | × |
※目安は当サイトで取り上げている各社の2026年9月時点の料金をもとにしています。
主な退職代行の料金一覧(2026年9月時点)
当サイトで取り上げている退職代行の料金を、公式サイトで確かめた数字で並べました。金額はすべて税込です。
| サービス | 運営元 | 正社員などの料金 | アルバイト・パート |
| 弁護士法人ガイア総合法律事務所 | 弁護士 | 25,300円/55,000円/77,000円の3プラン | 同じ |
| 男の退職代行 | 労働組合 | 21,800円+組合費1,000円 | 18,800円+組合費1,000円(社会保険未加入の場合) |
| わたしNEXT(女性向け) | 労働組合 | 21,800円+組合費1,000円 | 18,800円+組合費1,000円(社会保険未加入の場合) |
| 退職代行ガーディアン | 労働組合 | 一律19,800円 | 同じ |
| 退職代行Jobs | 民間企業+労働組合連携 | 27,000円(組合に同時加入する安心パックは29,000円) | 同じ |
| 退職代行ニコイチ | 民間企業 | 一律27,000円 | 同じ |
| 退職代行 即ヤメ | 民間企業 | 24,000円(キャンペーン価格として表示) | 同じ |
| 退職代行retry | 行政書士 | 33,000円 | 22,000円 |
| 退職代行ネルサポ | 民間企業 | 一律15,000円 | 同じ |
※2026年9月に各社の公式サイトで確かめた金額です。料金は変わることがあるので、申し込む前に公式サイトも見てみてください。
こうして並べると、弁護士・労働組合・民間の差は思ったより小さいと感じるはずです。いちばん安いネルサポと労働組合系の差は1万円に届きません。
弁護士の退職代行の料金と、高くなる理由
弁護士に頼む場合の料金は、今は2万円台からです。ガイア総合法律事務所なら、退職の意思を伝えるだけの25,300円プランがあります。
料金が上がるのは、頼む中身が増えるときです。ガイアの場合、アフターフォロー付きが55,000円、あらゆる雇用形態に対応するプランが77,000円でした。未払いの給与や残業代を請求するときは、取り戻せた金額の20〜30%が成功報酬として別にかかります。
弁護士は本人の代理人として会社と交渉できます。会社から損害賠償を持ち出されたときにも対応してもらえるので、その安心料込みの値段だと考えると分かりやすいです。
弁護士に頼んだ方がいい人
- 未払いの残業代や給料を請求したい
- 会社から「辞めるなら損害賠償を請求する」と言われている
- パワハラやセクハラの問題も一緒に片づけたい
- 公務員・役員など、雇用形態が特殊
詳しくは「弁護士の退職代行とは」にもまとめています。
労働組合の退職代行は2万円前後
労働組合が運営する退職代行は、だいたい2万円前後に収まっています。男の退職代行とわたしNEXTは21,800円に組合費1,000円、ガーディアンは加入費と組合費込みで一律19,800円です。
労働組合には団体交渉権があります。有給休暇の消化や退職日の調整について、会社と話し合ってもらえるのが強みです。この値段で交渉まで頼めるので、個人的には費用と安心感のバランスがいちばん良いのはこの価格帯かなと思います。
ただ、未払い賃金を法的に請求したり、裁判の代理をしたりするのは弁護士の仕事です。そこまで必要なら最初から弁護士を選んだ方がすっきりします。

民間企業の退職代行は安いけど交渉はできない
民間企業の退職代行は、ネルサポの15,000円がいちばん安く、高いところでも3万円前後です。行政書士が運営するretryも、交渉ができないという点では同じグループに入ります。
東京弁護士会は、民間業者ができるのは退職の意思を会社へ伝えるところまでだと注意を呼びかけています。有給消化の交渉や未払い賃金の請求まで踏み込むと、非弁行為にあたるおそれがあるわけです。
逆にいえば、会社が「分かりました」と受け入れてくれそうなら民間で困ることはあまりありません。職場と揉めていない人にとっては、いちばん無駄のない選択肢です。
退職代行を安く済ませるコツ
料金表の数字だけで比べると、あとで「結局高くついた」となりがちです。ここでは実際にお金を減らせる工夫を書いていきます。
1. 交渉が要るかどうかを先に決める
いちばん効くのはこれです。交渉が要らないなら民間の15,000円で済みます。逆に交渉が要る状況で民間を選ぶと、会社に突っぱねられて弁護士に頼み直すことになります。そうなると最初の料金はほぼ無駄になってしまいます。
2. アルバイト・パートの料金を確認する
男の退職代行とわたしNEXTは、社会保険に入っていないアルバイト・パートなら18,800円+組合費1,000円です。retryもアルバイト・パートは22,000円になります。雇用形態で料金が変わるところは、自分がどちらに当てはまるか申し込む前に見ておいてください。
3. 追加料金と返金保証を見ておく
表の金額が安くても、連絡の回数や相談の回数で追加料金がかかるところもあります。今回の表に入れたサービスは、公式サイトに追加料金なし、または全額返金保証の記載がありました。申し込む前に「この金額以外にかかるものはありますか」と聞いておくと安心です。
4. 後払いを使って手元のお金を守る
辞める直前は給料日前で手持ちが少ない、という人も多いと思います。即ヤメは完全後払い制で、Jobsも後払いに対応しています。男の退職代行はPaidyの翌月後払いやコンビニ後払いが使えます。安くなるわけではありませんが、今お金がなくても頼めるのは助かります。
5. 同僚と一緒に辞めるなら割引を確認する
Jobsには、2人以上で申し込むなど割引が使えると19,800円になる仕組みがあります。同じ職場で辞めたい人がいるなら、一度聞いてみる価値はあります。
6. 有給休暇を消化できれば実質タダに近づく
有給休暇が10日残っていれば、それだけで10日分の給料が出ます。労働組合や弁護士に頼んで有給を消化できれば、料金の差は十分に取り返せる計算です。料金だけでなく、有給がどれだけ残っているかも一緒に考えてみてください。
安さだけで選ぶと損をするケース
相場より極端に安いサービスには、正直あまり近づかない方がいいと思っています。
2025年から2026年にかけて、退職代行の業界では事業者の撤退が続きました。帝国データバンクの続報では、1年でおよそ4社に1社がサービスを続けているか確認できない状態になっています。安さを売りにしていた業者の中には、公式サイトごと消えたところもありました。
申し込む前には、運営元の会社名や労働組合名が公式サイトに書かれているかを見てください。振込先の名義が運営元と合っているかも確認しておくと安心です。
大手の退職代行モームリの件も記憶に新しいところです。詳しい経緯は「退職代行モームリの記事」に書いています。
状況別・料金で選ぶならこの退職代行
ここまでの話を、状況別にまとめ直すとこうなります。
とにかく安く、伝えてもらうだけでいい人は、一律15,000円のネルサポが候補です。会社と揉める心配がないなら、これ以上払う理由はあまりありません。
有給消化の交渉もしてほしい人は、労働組合が運営する男の退職代行(女性ならわたしNEXT)が合っています。2万円ちょっとで交渉まで任せられて、後払いの手段も多いです。
残業代の請求や損害賠償が気になる人は、弁護士法人ガイア総合法律事務所に相談してみてください。25,300円から頼めて、揉めたときも弁護士が最後まで対応してくれます。
結局どこに頼めばいいか迷ったら
料金で迷ったときは、「会社と揉めそうかどうか」だけを考えてみてください。揉めないなら民間、有給くらいは交渉したいなら労働組合、お金の請求やトラブルがあるなら弁護士です。この順番で決めれば、払いすぎも頼み直しも避けられます。
各社の特徴や運営元をもう少し比べたい人は、「退職代行おすすめ比較ランキング」も見てみてください。運営形態ごとの違いは「労働組合の退職代行とは」「民間企業の退職代行とは」に書いています。
この記事の料金は2026年9月29日時点のものです。変わることがあるので、申し込む前に各社の公式サイトでも確かめてみてください。
































