【2026年】退職代行のデメリット6つ|弁護士・労働組合・民間の違いと減らし方

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退職代行のメリットは調べればすぐ見つかります。知りたいのは、何を失う可能性があって、どこまで小さくできるのかです。そこが分からないまま申し込むのは不安だと思います。

先に結論です。デメリットは「費用」「交渉できない場合がある」「対象外で断られる」「会社との関係」「転職への影響」「書類と貸与物」の6つです。前の3つは運営元(弁護士・労働組合・民間企業)で中身が変わり、後ろの3つは運営元に関係なく残ります。この記事では、その2つを分けて表にしました。

退職代行の デメリット6つ

先に結論だけ
  • 運営元で差が出るのは、費用・会社との交渉・対象外になる範囲の3つ
  • 弁護士でない業者が報酬を得て法律事務を扱うことは、弁護士法72条が禁じている。民間企業は退職の意思を伝えるところまで
  • 労働組合は労働組合法6条により交渉できる。ただし東京弁護士会は、労働組合の行為でも非弁行為にならないとは限らないとしている
  • 会社との関係・転職・書類は、運営元を変えても残る。申し込む前の準備で小さくできる
  • 各デメリットの細かい話は既存の記事に渡し、この記事は比較に絞った

運営元で差が出るデメリット:費用・交渉・対象外

弁護士・労働組合・民間企業のどれに頼むかで、起こり得ることが違う3つを並べます。料金は当サイトの各サービスの記事(2026年9月時点で公式サイトを確認したもの)の数字です。

デメリット 弁護士 労働組合 民間企業 小さくする方法
費用 ガイア総合法律事務所は25,300円から。未払い給与・残業代の請求は成功報酬20〜30%(獲得できた場合のみ) 男の退職代行は21,800円+組合費1,000円で総額22,800円。追加費用なし・返金保証あり(退職できなかった場合) ネルサポは一律15,000円・追加料金なし 総額と返金の条件を並べて比べる(料金相場・返金保証の比較)
会社と交渉できない・途中で止まる 弁護士は72条の禁止の対象外で、交渉も代理もできる 労働組合法6条により会社と交渉する権限がある 退職の意思を伝えるところまで。会社が認めないと言えば、そこから先に進めない 有給・退職日・未払いの話があるなら、最初から労働組合か弁護士に頼む(有給消化・退職を認めない会社)
対象外で断られる ガイアの25,300円プランは公務員・業務委託・役員が対象外。77,000円プランは業務委託・個人事業主・役員なども対象(ケースによっては断られることもある、と公式にあります) 男の退職代行は男性のみ。ナイトワーク系の依頼は受けていない 残業代や慰謝料など法律的な問題の交渉は、非弁行為にあたるおそれがあり受けられない 申し込む前に、雇用形態と頼みたい内容を伝えて対象かどうかを確かめる(公務員・契約社員)

「民間は安いが交渉できない」「弁護士は高いが何でもできる」という二択に見えます。実際は、頼む内容が退職の意思を伝えるだけなら民間でも足ります。差が出るのは、会社が応じなかったときです。

費用の欄だけで選ぶと、あとで頼み直す手間が出ることがあります。民間で始めたあと、会社に認めないと言われて弁護士や労働組合へ切り替えたとします。最初の料金が戻るかどうかは、返金の条件しだいです。返金の対象がどんな場合かは各社で文面が違うので、条件は読んでおいてください。

なぜ運営元で変わるのか:弁護士法72条と労働組合法6条

弁護士法72条は、弁護士や弁護士法人でない者が法律事務を扱うことを禁じています。対象は、報酬を得る目的で、法律事件に関して代理や和解などを業として行う場合です。

東京弁護士会は、退職代行を、業者が本人に代わって退職の意思を会社へ伝えるサービスだと説明しています。そのうえで、弁護士等でない者が法律的な問題について本人を代理して相手方と話をすることは非弁行為だとしています。例に挙げられているのは残業代とパワハラの慰謝料です。退職金や有給休暇の取得も、法律的な問題として挙がっています。

労働組合は別の根拠で動きます。交渉する権限があると定めるのは労働組合法6条で、使用者との労働協約の締結その他の事項が対象です。会社が団体交渉を正当な理由なく拒むと、同法7条2号の不当労働行為にあたります。

ただし東京弁護士会は、労働組合が交渉する場合でも、その行為が必ずしも非弁行為にならないとは限らないとしています。労働組合なら何でも任せられる、とは言い切れません。迷う内容があるなら、弁護士が運営する窓口の方が確実です。運営元ごとの失敗の防ぎ方は「退職代行で失敗するケース6つ」にまとめています。

民間企業が労働組合と「提携」している場合の落とし穴

東京弁護士会が挙げている事例に、契約期間の途中で辞めたい人が、パワハラの慰謝料も請求したいと依頼したケースがあります。業者は労働組合と提携していて、法律的な問題の話し合いになったら提携先の労働組合が行うとしていました。本人は業者に代金を支払って依頼しています。

東京弁護士会の説明では、お金を受け取って法律的な問題の処理を他者へ斡旋することは非弁行為です。契約期間の途中で辞めること自体も、法律的な問題に含まれています。

申し込む前に確かめたいのは次の2点です。会社と話をするのは誰か。代金は誰に払うのか。運営元が民間企業で、提携先の労働組合や弁護士の名前だけが出ている場合は、この2点を問い合わせで聞いておくと違いが見えます。

状況ごとに、どのデメリットが出やすいか

自分の状況に近い行から、気をつける項目を拾えます。

状況 出やすいデメリット 向く運営元
会社が素直に応じそうで、伝えてもらうだけでいい 費用が先に来る。交渉が要らないので、民間でも困りにくい 民間企業
有給を使い切りたい・退職日を調整したい 民間は伝えるまで。会社が応じないときは交渉できず、労働組合や弁護士に頼み直す場合がある 労働組合・弁護士
未払い賃金や慰謝料も請求したい 法律的な問題なので、民間は応じられない。労働組合も範囲に注意が要る 弁護士
公務員・業務委託・役員 プランによっては対象外になる。ガイアの25,300円プランがその例 申し込む前に、対象のプランかどうかを確認

運営元を変えても残るデメリット:関係・転職・書類

こちらは運営元を選んでも消えません。起こり得ることと、小さくする方法を並べました。

デメリット 起こり得ること 小さくする方法
会社との関係 挨拶なしで辞めるので、辞めたあとに職場の人と関係を続けるのは難しくなる。男の退職代行の公式サイトは、本人へ連絡しないよう会社に伝えるが強制力はなく、ごく稀に連絡が来ると書いている 連絡が来ても出ずに代行へ共有する(会社から連絡が来たとき)。家族への連絡は親バレの記事
転職への影響 次の会社や前の会社に、利用の事実がどこまで伝わるか。場面ごとに分かれる 応募書類・面接・前職への問い合わせ・入社後に分けた表を転職への影響の記事に置いた
書類・貸与物 離職票や雇用保険被保険者証は、退職完了後に本人へ郵送してもらうよう会社に伝える形になる(男の退職代行の公式サイト)。貸与物は手元にあれば本人から会社へ郵送する 依頼のときに、送ってほしい書類と返す物をまとめて伝える(私物と貸与物の返し方)

書類については、労働基準法22条が、退職した労働者が証明書を請求すれば使用者は遅滞なく交付しなければならないと定めています。23条は、退職の場合に権利者から請求があれば、賃金の支払いや金品の返還を決められた期間内にするよう求めています。

退職代行に相談している様子

メリットと並べて、それでも使うかを決める

メリットの側は「退職代行サービスとは」に書いています。会社の人と顔を合わせずに辞められること、引き止めを受けずに済むことが中心です。

デメリットが気になって使わないなら、自分で辞める方法もあります。流れは「退職代行を使わない退職の流れ」にまとめました。顔を合わせるのが苦痛で言い出せない状況なら、費用と引き換えに負担を移す選択として、退職代行は筋が通っています。

申し込む前にデメリットを減らす5つの手順

  1. 会社と話し合う内容があるかを書き出す。有給・退職日の希望・未払い・損害賠償の不安のどれかがあれば、労働組合か弁護士を選ぶ
  2. 総額と返金の条件を確かめる。民間・労働組合・弁護士の三つを同じ表で比べる
  3. 自分の雇用形態が対象かを、申し込む前に聞く
  4. 会社に伝えてほしいことを決める。辞めたい日と有給、連絡の可否、送ってほしい書類の4点です(依頼から退職日までの流れ)
  5. 家族への伝え方と、転職先で聞かれたときの答え方を決める

状況別に選ぶなら

デメリットのうち、自分にとって一番避けたいものから選ぶと決めやすくなります。

交渉できない場面を避けたい人

有給の消化や退職日を会社と話してほしいなら、労働組合の退職代行です。男の退職代行は21,800円に組合費1,000円で総額22,800円。追加費用なしで、退職できなかった場合の返金保証があると案内されています。

会社と揉めそうで、請求や損害賠償も気になる人

弁護士が運営する窓口が確実です。ガイア総合法律事務所は25,300円から。未払い給与・残業代の請求には成功報酬が別にかかります。

費用を最小限にして、伝えてもらうだけでいい人

会社とのやり取りで揉める心配がなく、退職の意思を伝えるだけで足りるなら、民間企業の一律15,000円が候補です。ネルサポは追加料金なしと案内されています。

デメリットを知ったうえで、次に見るもの

最後に、選ぶ順番を整理します。まず、会社と話し合う内容があるかどうか。次に、自分の雇用形態が対象かどうか。そのうえで総額と返金条件を見て、残る3つのデメリットは申し込み前の準備で小さくします。この順で考えれば、頼み直しは避けやすくなります。

運営元と料金を並べて見たいときは「退職代行おすすめ比較ランキング」を見てみてください。

料金は2026年9月に各サービスの公式サイトを確認した数字を、当サイトの記事から引いたものです。法律の条文や制度は変わることがあるので、申し込む前に各社の公式サイトでも確かめてください。個別の事情の判断は、弁護士や労働局の窓口にご相談ください。

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